妊活中、または妊娠中の女性の多くが摂取している葉酸。先天異常のない元気な赤ちゃんを産むためには、積極的な摂取が必要とされています。
ところが中には、副作用を懸念して摂取を控える女性もいます。赤ちゃんを、何の問題もない元気な状態で産んであげたいからこそ、副作用は気になりますよね。
赤ちゃんのために摂取した葉酸で、かえって赤ちゃんに悪影響を与えてしまったのでは…悔やんでも悔やみきれません。
でも、そもそも葉酸には副作用があるのでしょうか?あるとしたら、回避するには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか?
ここでは、安心できる葉酸の摂取方法をご紹介しますね。副作用がどうしても気になるという人は、ぜひご一読ください。
葉酸の副作用?様々な体調不良
葉酸は、ほうれん草から発見されたビタミン類の一種です。おひたしやソテーなどでおなじみの、ほうれん草。
家庭の食卓でも飲食店でも、出番の多い人気の野菜です。このほうれん草に含まれているのですから、基本的には葉酸は安全です。
問題のある栄養分なら、ほうれん草がこれほど世に出回っているはずはありませんよね。でも中には、妊活中や妊娠中に葉酸を摂取したことで、体調不良になったという女性もいます。
- 吐き気
- 下痢
- 腹痛
- 頭痛
- 肌の痒み
こういった症状を訴える女性が、少数ですがいるのです。これは、葉酸の副作用なのでしょうか?
過剰摂取の可能性
先述したように、葉酸は安全な栄養分です。副作用は、まずないと言えます。でもそれは、安全と言える量を摂取した場合の話です。
つまり、とんでもなく多く摂取した場合には、体に何らかの悪影響を及ぼす可能性があるということです。
日本人にとって最もなじみの深い米ですら、毎日大量に食べ続けていると、健康面での害となることがあります。
たとえば糖質の過剰摂取となり、糖尿病発症のリスクが高まったりするのです。これと同じように葉酸も、安全に摂取できるかどうかは、量によって決まります。
具体的には、1日に1000μg以上を摂取しなければ、安全とされています。そのため葉酸の摂取で体調不良になった人は、1000μg以上を摂取し続けた可能性があります。
葉酸サプリを連日で大量に飲むなど、身に覚えはありませんか?覚えがある場合は、話は簡単です。今後は、目安とされている摂取量を守ってくださいね。そうすれば、副作用を気にすることなく安全に摂取できますよ。
別の食品で過剰摂取になることも?
過剰摂取の覚えがない場合は、少し厄介です。もしかしたら、摂取しているつもりがなくても、葉酸を体に多く取り入れているのかもしれません。
葉酸は、ほうれん草だけでなく多くの食べ物に含まれています。レバー肉やうなぎの肝などが良く知られていますが、それ以外にも、
- 枝豆
- ウニ
- イクラ
- 卵の黄身
- 海苔
- 抹茶
などにも含まれているのです。中には、葉酸の含有量をあえて多めにした牛乳やヨーグルトやクッキーもあります。
これらを日頃からたくさん食べていると、葉酸の過剰摂取となる可能性があります。たとえ、飲んでいる葉酸サプリが適量でも、トータルの量が1000μgをオーバーしてしまうのです。
これを回避するには、毎日口にする食べ物に、
- どのくらいの葉酸が含まれているのか
- どのくらいまでなら食べても良いのか
こういったことを把握しておきましょう。参考までに、
- 枝豆…約400g
- 牛乳(葉酸の多いタイプ)…コップ約8杯
- 葉酸クッキー…約5枚
これだけ食べると、1000μgを超えることがあります。「これが原因かも…」と心当たりのある人は、今後は食べる量や飲む量を控えめにしましょうね。
アレルギー症状の可能性
- 葉酸サプリを大量に飲んでいない
- 他の食べ物からも、過剰摂取はしていない
それにもかかわらず、副作用のような症状が出ている人は、アレルギーの可能性も疑ってみましょう。葉酸サプリの多くは、ほうれん草などの野菜を原料として作られています。レモンやリンゴなどの果物から作られている葉酸サプリもあります。
そのため、特定の野菜や果物に対するアレルギーを持っている人は、注意が必要です。それが原因で、吐き気や肌の痒みなどの症状が出てくることがあるのです。
アレルギー体質の人は、葉酸サプリを買う前に、原材料を確認しましょうね。そして、自分にとって安全なものを選んで購入してくださいね。
また、妊娠中は普段よりも体がデリケートになります。妊娠前は問題なかったはずが、妊娠してからアレルギー症状が出るようになったという女性は、少なくありません。
その可能性が気になるという人は、通っている産婦人科などに相談して、アレルギー検査をしてもらいましょう。少し血液を採取するだけで、自分が何に対してアレルギーを持っているのか、教えてもらえますよ。
鉄分の過剰摂取の可能性
葉酸サプリの中には、鉄分も一緒に配合されているものがあります。葉酸も鉄分も、血液の質を向上させる栄養分です。
そのため一緒に摂取すれば、相乗効果が期待できます。貧血を起こしがちな妊娠中期~後期の女性には、とても頼りになりますね。
ところが、食事や飲み物で鉄分をしっかりと摂取している人の場合、このタイプの葉酸サプリを飲むと、鉄分の過剰摂取となってしまうことがあります。
そして鉄分の過剰摂取は、吐き気や下痢を引き起こすのです。葉酸サプリを飲んで体調を崩したという人は、葉酸の摂取量だけでなく、鉄分の摂取量も振り返ってみてください。
もしかしたらその体調不良は、葉酸ではなく鉄分によるものかもしれませんよ。特に、貧血防止のための鉄剤を服用している人は、気をつけましょうね。医師に相談したり、鉄分が配合されていない葉酸サプリを選んだりと、工夫をしてくださいね。
葉酸の副作用についてのまとめ
葉酸は、基本的には副作用のない、安全な栄養分です。しかし摂取することで、吐き気や下痢、腹痛や頭痛といった症状が出てくることがあります。
このような場合は、葉酸を過剰している可能性があります。そのため、1日に1000μgを超えないよう気をつけて、食事をとったり葉酸サプリを飲んだりしてくださいね。
また、葉酸サプリの原料を調べることも大事です。アレルギー体質の人の場合、原料として使われている野菜や果物によって、アレルギー症状が出ている可能性があるからです。
さらに、葉酸サプリに配合されている鉄分が、体調不良を引き起こしていることもあります。鉄分もまた、過剰摂取に気をつけなければならない栄養分なのです。
こういったことに気をつけつつ、自分にとって安全な方法で葉酸を摂取してくださいね。