プレママのお腹は、日に日に大きくなっていきます。赤ちゃんが、すくすくと育っている証拠ですよね。
でも栄養補給に偏りがあると、赤ちゃんはスムーズに成長できなくなってしまいます。
お腹の中でだんだんと元気がなくなったり、体が正しく作られなくなったりするのです。
最悪の場合、生命が失われてしまうことも…。
これを回避し、赤ちゃんを守るためには、バランスの良い栄養補給が必要不可欠です。
では具体的に、プレママはどういった栄養素をどのくらい摂取すれば良いのでしょうか?
ここでは、特に大事な15種類の栄養素とその摂取量、不足した場合のリスクとをご紹介しますね。
ビタミン類(赤ちゃんの正常な発達に必要)
ビタミン類は、血液の質にかかわる重要な栄養素。お腹の赤ちゃんは、母体の血液からの栄養補給で成長します。
つまりプレママがしっかりとビタミン類を摂取していれば、それだけ血液の質が良くなって、赤ちゃんが育ちやすくなるということです。
各種ビタミンの1日の摂取量の目安は、以下の通りです。
葉酸…妊娠中期まで=640μg、妊娠中期以降=480μg
(DNAや赤血球の合成を助ける)
- ビタミンB6…1.4mg
(脳や神経系の発達を促す) - ビタミンB12…2.6mg
(赤血球の生成を促す) - ビタミンC…110mg
(体を活性酸素から守り、健やかな肌を作る) - ビタミンD…7.0μg
(カルシウムの吸収を助ける) - ビタミンK…150μg
(赤ちゃんの出血性疾患を防ぐ)
葉酸は特に大事
このビタミン類の中でも、特に大事とされているのは葉酸です。葉酸が不足すると、赤ちゃんはDNAをうまく合成できなくなります。
間違ったDNAが作られると、先天異常のリスクが高まります。発達障害の原因にもなるので、葉酸は毎日必ず摂取しましょう。ただし1日に1000mgを超えないように注意してください。過剰摂取は、プレママの吐き気、発熱の原因となります。
ミネラル類(プレママの健康を左右する栄養素)
ミネラルは、血液や筋肉や骨の材料となる栄養素です。赤ちゃんの体が作られる過程で、たくさん使われます。
そのため妊娠中の母体では、ミネラルが不足しがちになります。赤ちゃんが育てば育つほど、母体の筋肉や骨は衰えやすくなるのです。
そのためプレママは、自分の体を守るために積極的にミネラルを摂取する必要があります。
- 鉄分…妊娠中期=21mg、妊娠初期と後期=9mg
(赤血球を増やし、貧血を防ぐ) - 亜鉛…10mg
(DNAやたんぱく質の合成に必要) - カルシウム…700mg
(骨の形成や筋肉の働きに必要) - マグネシウム…330mg
(筋肉や神経の正常な働きに必要) - カリウム…2000mg
(余分なナトリウムを排出し、むくみを防ぐ)
鉄分と亜鉛を積極的に
ミネラルの中でもプレママに特に大事とされているのは、鉄分です。鉄分が不足すると、貧血となってふらつきやすくなります。
転倒や転落による事故を防ぐためにも、しっかりと摂取しましょうね。出産後の母乳の出を良くするためにも、必要な栄養素ですよ。
また亜鉛も、妊娠中には摂取が欠かせない栄養素です。不足すると、早産や赤ちゃんの低体重のリスクが高まります。
その他に摂取した方が良い栄養素
ビタミン類とミネラル類以外にも、赤ちゃんやプレママに必要な栄養素は数多くあります。
特に意欲的に摂取すべきなのは、この5種類です。
- たんぱく質
(赤ちゃんの体を丈夫にし、母体の衰えを防ぎます) - アルギニン
(アミノ酸の一種。血行不良や妊娠高血圧を防ぐ) - 酵素
(消化吸収の効率が高まる) - 食物繊維
(妊娠中の体重コントロール、便秘予防に効果的) - DHA
(赤ちゃんの脳の発達をサポートします)
プレママが摂取するべき栄養素のまとめ
このようにプレママは、ビタミン類とミネラル類とを中心とした多くの栄養素を摂取しなければなりません。
特に、葉酸と鉄分と亜鉛の摂取は大事です。これらの不足は、母体だけでなく赤ちゃんの健康状態をも悪くします。
また、たんぱく質やアミノ酸、食物繊維などもしっかりと摂取しましょう。ただし過剰摂取が体に害となることもあるので、摂取量の目安は守ってくださいね。
健康体で出産し、育児を楽しめるかどうかは、プレママの栄養管理にかかっています。2人分の体を守るために、毎日の適切な栄養補給を心がけましょう。